2016年07月11日  作品別感想 

くまみこ 完走感想 壊れてしまったまちちゃんと狂った私

これは誰が楽しめるアニメなのか

 序盤数話やOPEDでほのぼの展開を印象付けておきながら、中終盤に鬱展開を置く構成に「話が違う!」「詐欺だ!」という声が上がったことと思われる。
 ほのぼの一本ではないことを視聴者に伝える動きは前半にもあった。女の子がヤンキーに頭を打ち付けられて死の恐怖におびえるアニメのどこがほのぼの一本なのか。第4話にアニメの方向性を示すエピソードがあるのが遅すぎるかは意見が分かれるところ。私は問題ないと思う。
 そこからは加虐的な場面が増えていく。一方で可愛さを強調する場面もしっかり用意されている(まちちゃん可愛い)。この相性が悪そうな2つの要素を軸にこのアニメは進んでいくため、全てを楽しめたという視聴者は少ないだろう。
 こういう作品を楽しめるとしたら人の幸福と不幸の両方に対して興味を持って受け止められる人だ。はたしてそんな人はいるのか?
 それ、私のことなんですよね。


私にフィットしたアニメ

 私は人の不幸を楽しむことができる。

 猛烈に誤解を招く言葉なので、自分の名誉のためにも詳しく説明したい。
 人の幸せを嫌い不幸を望むという意味ではない。両方に興味を持つことができるという意味だ。ゆえに自分の手によって人を不幸に導いてやり、自分の楽しみとしようなどと考えることない。
 不幸の方がより魅力的というのも間違っている。人の幸福と不幸を眺めるのはベクトルは違えど、魅力の絶対値なるものがあるとすればほぼ同じ大きさと思う。
 別の言葉で言いかえると「いろんな感情・表情を見せてくれる人は魅力的だ」となる(ちょっと強引か)。
 
 いきなりこんな話を始めてドン引きされたことと思う。社会で平穏に生きていくためにはこういう変態趣味は隠す方がいいし、私もそうしている。鋼鉄の理性で抑え込んでいる。でもたまに自分の根っこにある黒い部分を猛烈に揺さぶられることがある。揺さぶられたからこそ、今回こんな文を書いてしまっている。
 可愛さと鬱の同居。私にとってアニメくまみこは魅力的だった。

好きな場面

 都市から帰ってきたまちちゃんが疲れ切って寝込む場面。本当にもう駄目だというのが絵から伝わってくる。
 アルバイト中に追い詰められたまちちゃんが呼吸困難になる場面。上が絵ならこちらは声から極限状態が伝わる。絵も声も、本当にいい仕事をしていた。
 まちちゃんが壊れてしまったと感じたのは体を縄で柱に固定する場面。日常生活からスムーズにこんな行動に移るのは異常である。本当に嫌がっているというのが伝わってくる。精神がだいぶやられていたのだろう。なんとかコミカルにしようという努力は感じるが、全くコミカルになっておらず、視聴者まで不安になってくる名場面。

でも最終回はダメ

 可愛い姿と追い詰められる姿を存分に見せてくれたまちちゃんはとてもかわいく、1~11話はおおむね満足できた。でも最終話はいまひとつだった。
 まちちゃんを壊すのか救うのかある程度の結論を出さないといけないのに、どちらも半端で終わってしまったと私は思う。ステージを成功させたうえで壊れるというのは、どちらの視点から見ても面白くないのである。
 ここまでの展開に誠実な最終回であると好意的な解釈をすることもできなくはない。1~11話で受けた精神的ダメージはもはや回復困難なものであり、一つの成功だけでは埋められるものではなかったのかもしれない。心の傷は本人にも周りの人にも予測できないタイミングで蘇るという話を聞いたこともある。
 それでも見ていて面白さにつながっていると思えなかったので、私としては最終回はダメだったと言わざるを得ない。中途半端だった。

おわりに

 こういう趣味の悪いアニメが流行ってはいけない。流行るときは世界が衰退するときである。人の道に外れた性格を持つ私でもそれくらいのことはわかるよ。

まちちゃんかわいい

 まちちゃんかわいい。
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