2017年07月04日  雑記 

『りゅうおうのおしごと!』将棋ネタ紹介 その2

りゅうおうのおしごと! 1~5巻 将棋ネタまとめ&感想
http://namaanime.blog.fc2.com/blog-entry-133.html

 前回の記事で「次回へ続く。」と書いてから放置すること3ヶ月、第6巻の発売が迫ってきたので慌てて続きを書いている(笑い)。第6巻は7月15日発売。みんなで買おう。




 お互いが盤に覆い被さるように前傾する。
 俺がふと視線を上げると、山刀伐さんもこっちを見ていた。そしてこう囁いてきた。
「ボクはね?対局って……恋愛に似てると思うんですよね……」
  (中略)
「キミは今日、どんな戦型を志向してくるんだろう?ボクのために研究手順を用意してくれているんだろうか?どんな服で来るんだろう?扇子は誰のものを使うんだろう?お昼は一緒に食べられるんだろうか?ボクがキミのことばかりを考えているように、キミもボクのことだけを考えてくれてるんだろうか……」
(3巻P17)

 作中でトップクラスにやばいネタの一つ。
 3巻で主人公の八一と戦う山刀伐尽は居飛車と振り飛車の両方を指しこなせる実力者で、付いた異名は「両刀使い」。しかしそれは将棋だけでなく好きな人のタイプも……?という場面。
 モデルは深浦康市。居飛車党のイメージが強いが振り飛車も指しこなすオールラウンダーで、羽生とも互角の戦いを続けてきた現役A級棋士。そしてファンからは「恋愛流」と呼ばれている。その由来は上に引用した文章と大体一緒(……と言っていいのかなあ?)。 本人が語る動画があるので見ましょう。

 

 本作は監修にプロ棋士がついており、また、将棋界の賞を受けている。将棋関係者から注目を集めている作品でこんなネタをぶっこんでくることの衝撃と、大笑いする私の姿をぜひ想像してほしい。

GA文庫刊『りゅうおうのおしごと!』が将棋ペンクラブ大賞・文芸部門にて「優秀賞」を受賞 ライトノベルでは史上初の快挙
http://ln-news.com/archives/39861/post-39861/

 深浦の件について紹介したいブログがある。深浦恋愛流の誕生話がまとまっており、なぜ深浦が相手のことを想うのかを将棋界における羽生の存在と哲学を絡めて議論した、すごい熱量の文章。この文の前では私が語ることなど何もないように思えてくる。

ものぐさ将棋観戦ブログ : 羽生のアガペーと深浦のエロスーー相思相愛問題をめぐって
http://blog.livedoor.jp/shogitygoo/archives/51662803.html

 長くなってきたがもう一つ。作中の多くの棋士と同様に、山刀伐も深浦だけではなく複数の棋士のイメージから出来上がっている。その証拠に、深浦は若い頃から勝ちまくったのに対し山刀伐はプロ入りが遅かった棋士として描かれている。もう一つのヒントは名人と研究会をしていること。これらの条件に当てはまるのは木村一基か。作中でも軽く触れられた「千駄ヶ谷の受け師」の異名を持つ棋士だ。深浦も木村も簡単には負けない粘り強さを持っていて、強敵のモデルにはぴったりだ。




 そして事件は起こった。
『今から突入しま~す』
(4巻P212)

 女性最強格の祭神雷(さいのかみ いか)が八一の家に突入する場面。
 作中でトップクラスにやばいネタその2。モデルとなった事件の概要は下のサイト参照。

exciteニュース

 要するに、男性と女性の超トップ棋士が起こしたスキャンダルに登場するフレーズ。作中でも男女が入れ替わっているとはいえトップ同士の交際話だ。読んでもらうとわかると思うけれど、ネタにしていいかどうかわからない本当に危ないところをついている。本編を読む前にこの記事を読んだ人がいたら「えっ、このネタあるの!?」と驚いただろう。当事者が各種メディアに当時のことを話すようになってしばらく経つからセーフ……なのかなあ?
 繰り返すが、賞を受けるなど将棋界から注目されている作品のネタである。もっと自分を大事にして!お願いだから!

CGUiQ0SUIAA-w8Z.jpg

 余談だがアニメ『アルスラーン戦記』に渡辺明の妻が提供したエンドカードは本件とは全く関係がない。でも発表当時ちょっとだけ将棋ファンがざわついたのであった。




「……イカちゃんが、相手よりも持ち時間を使っている……?」
「こ、こんなの初めてじゃなイカ?」
(4巻P243)

 イカちゃんからもう一つ。

 「イカちゃん」というのは祭神雷がファンから呼ばれているニックネーム。この文が『侵略!イカ娘』を意識しているのは明らかだが、ここに声優の要素が入るとまた違う見方ができる。イカ娘を演じた金元寿子は、『りゅうおうのおしごと!』ドラマCDでイカちゃんの宿敵・空銀子を演じているのだ!なんだってー!
 ……それだけです。将棋ネタでもなんでもなかった。まあ、こういうのもアリということで。




 もくじをご覧いただくとお分かりいただけると思うのですが、この作品は各章ごとのタイトルが割といっぱいついています。平均して30以上はあるので、考えるのがキツくなってきました。ですから今回は、あるものから拝借しました。
(第5巻著者コメント)

 5巻の章タイトルの元になった「あるもの」が何か、既読者の皆さんはすぐに気付けただろうか?恥ずかしながら私は気付くまでに結構かかってしまった。気付くきっかけはP34のタイトルだった。他にもP70、P202、P232、P276、P299のタイトルは知っていた。半分もわからないのでは全く威張れないのだけれど。
 将棋を知らない人でも本編中のヒントから「あるもの」の正体にたどり着けたかもしれない。タイトルのうちの1つは1巻の序盤に出てくるので、それで気付いた人がいるかもしれない。
 特にP276、P299のタイトルは本編に密接に絡む。このあたり、作者は「指をしならせて」執筆したに違いない。こんな構想を練ることができたら絶対気持ちいいに決まっているから。うらやましい。

 今回の記事は多少のネタバレは仕方ないと考えて書いてきたのだけれど、ここだけは意図的にぼかして書いた。何について話しているかわからなかった人は5巻まで読もう。既に5巻まで読んだ人は私と一緒にニヤニヤしよう。




 まだまだ語りたいネタがいくつもあるので思い出した頃にまた書く予定。でもまずは第6巻を読んでからだ(笑い)。第6巻は7月15日発売。みんなで買おう。(2回目)

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